おさむです。
先日の記事で、不登校だった頃の生活を書きました。
今回は、高校進学を機に学校へ通うようになったきっかけについて書きたいと思います。
タカ、トラ、バッタ!
先の記事でもちょっと書いたように、当時、インターネットを使って素人の生配信を聞いたりしていました。
あるとき、とある生配信で、「いま放送中の仮面ライダーの変身音がヤバい」という話題になりました。
「タカ、トラ、バッタ! タ・ト・バ! タトバ タ・ト・バ!」で有名な、仮面ライダーオーズの変身音でした。
この変な変身音がきっかけで、仮面ライダーオーズを毎週見るようになりました。主題歌を大黒摩季が歌っていて、スカ調で、これがまた琴線に触れました。
どんどんハマっていき、仮面ライダーW、仮面ライダーディケイド…と、過去作も見返しました。高校受験が迫っていましたが、仮面ライダーを見ずにはいられませんでした。それほどにハマっていました。
変身ベルトを買うため、家を出る
仮面ライダー熱は日に日に高まりました。
約6年間引きこもっていたぼくでしたが、仮面ライダーのDVDを借りたり、変身ベルトを買ったりするためなら家を出ることができました。
家を出ると、同級生や近所のひとからの視線を受けます。名前も顔も知らないひと(おそらく同級生)から「あれ、◯◯くんじゃない?」と声を掛けられたこともありました(これがほんとに怖い)。
それほどのプレッシャーを打ち破って、家を出ることができたのは、仮面ライダーのおかげだと言っても過言ではありません。
欲望を持つこと
仮面ライダーを見るようになるまで、ぼくには物欲がほとんどありませんでした。
パソコンはどうしても必要だったけれど、それ以上にほしいものはありませんでした。家を出ることもないから服もいらないし、趣味もないし、お小遣いをもらったところで使いみちはありませんでした。
思い返せば、物欲とエネルギーとはなにか強い関連があるように思えます。
「変身ベルトがほしい」「仮面ライダーのDVDを借りに行きたい」。物欲が湧くと、エネルギーも生まれて、活動的になっていきました。ちょっとジョギングみたいなことをしてみたり、料理をしてみたり。なんだかエネルギーが湧いてくるのです。
偶然でしょうか。前述した、ぼくが再び仮面ライダーを見るようになったときに放送されていた「仮面ライダーオーズ」のテーマは「欲望」。
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ひとの欲望はときに醜くて、他者を傷つけることもあるけれど、でも、欲望があるからこそひとは未来をつくっていける。人間らしくいられる。
禁欲的になるのではなく、欲望を肯定する。「ちゃんと欲張って」とさえ言う。
約6年間引きこもりだったぼくが、家から出られるようになって、高校へ進学することができたのは、抑圧していた欲望が解放されたからかもしれません。
一般化できることではないと思います。
でも、少なくともぼくの経験では、欲望をしっかり持つことと、生きる活力が湧くこととは強い関連があるのではないかと思うのです。