にげにげ日記

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うつ病持ちのゲイ

エスカレーターの右側に乗ったらおっさんに背中押された

エスカレーターにひとが乗っている画像。右側にも左側にもひとが乗っている。


日本人はルールやマナーを大事にするとか言うひとがいるけれど、それは嘘だと思う。わたしが知ってる日本人の大半は、「みんな」や「社会」のせいにしながら非合理な慣例をいつまでも保守し、出た杭に対しては有形無形の不寛容の圧をかけ続け、排除する。

 

最近は、駅のエスカレーター周辺で「2列になって、歩かず、立ち止まって」という音声アナウンスが流れていたり、ポスターが掲示されていたりする。しかし、少なくとも東京では、依然としてエスカレーターの左側だけに長蛇の列ができ、その右側を急いでいるひとが駆け上ったり駆け下りたりしている状態。

 

平日の昼間など利用者が少ない時間帯だったらそれで特に問題ないのかもしれないが、休日やラッシュ時は混雑するので「2列で乗ったほうが効率が良いし、何よりリスクが少ないだろうに」と思うことがたびたびある。

 

そのようなときに、わたしはあえて右側に乗ってみることにした。慣例をすぐに変えるのは難しいかもしれないが、ひとりひとりの行動がなければ、慣例が変わることはそうそうないと思ったから。

 

しかし、実際にエスカレーターの右側に乗って立ち止まっていると、後ろからぶつかりながら無言で追い越して行くひとがちらほらいる。めちゃくちゃ危ない。つい先日は、後ろから「おいおいおい!」と言いながらおっさんが背中を両手で押してきたので、「危ないですよ」と言い返したら、おっさんはそれを無視して追い越していった。

 

わたしはわりと体格が良いほうだと思うし、まあまだ若いほうだし、エスカレーターの手すりにしっかり掴まっていたので無事だったけれど、身体が弱いひとや障害があるひと、高齢者だったらかなり危ないと思う。エスカレーターから転倒してしまいでもしたら、軽い怪我では済まないだろう。

 

埼玉県や名古屋市では、エスカレーターでの事故を防ぐために、利用する際は立ち止まるように義務づける条例ができたようだが、罰則がないためかあまり効果が見られないという。

 

そうなると、今後、罰則つきの法律をつくるような動きがあるのかもしれない。いずれにしても、今すぐにでも、エスカレーターを駆け上ったり駆け下りたりするのはやめる必要があると思う。急ぎたいとき、急がなければいけないときは誰しもあると思うが、そのために他者をリスクに晒していいわけがない。

 

もちろん「どうしても急がないといけないときもある」とか「自分はこれこれの理由で左側のほうが乗りやすい」などのケースは無数にあると思うけれど、それは個別にコミュニケーションを取りながら対処すればいいことで、ベースとしては「2列になって、歩かず、立ち止まって」を共有していくのがいいのではないか。

 

勇気がいるかもしれないが、性別や年齢を問わず身体が丈夫なひとや、マジョリティ性を多く有してるひとが率先して右側に(関西だったら左側に)立っていってほしい。わたしもエスカレーターを利用する際はできるだけそうしたい。