にげにげ日記

にげにげ日記

(元)不登校ゲイの思索

友だちのつくりかたを忘れてしまった25歳

この年齢になって、「友だちってどうやって作るんだっけ」と、分からなくなってしまった。昨晩は、彼氏と小一時間そのことについて話し合って、結局、いいアイデアは出てこなかった。なんでだろう。どうしてこうなってしまったのだろう。学生の頃はもっと簡単に友だちづくりができていたはず。

 

たしかに、もとからそんなに友だちが多いほうではなかった。けれど、素敵な友人に恵まれて、もちろんケンカしたり距離を置いたりということもあったけれど、それも含めて、試行錯誤をしながらも良い人間関係を築いていけていたと思う。そんな友人たちを大切に思っているし、これからも関係を大事にしていきたい。

 

他方で、大学を卒業してからというもの、新しい友だちができていない。そのことに小さな焦りを覚えている。新しい出会いはいくつかあったけれど、友だちと呼べるほどの関係にはならなかった。少なくとも、いまはまだなっていない。もしかしたら、学生の頃にやっていた友だちづくりと、学生じゃなくなって以降の友だちづくりって、質的に違うものなのかもしれない。

 

学生の頃は、(ぼくの場合、単位制の高校に通っていたので)授業や講義が一緒になったひとに話しかけてみて、それから毎週その授業や講義で顔を合わせるので少しずつ自然と仲良くなっていく、ということができた。ゼミや部活、サークルなどの存在は、専攻分野や興味のあることを共有できる同年代の仲間をつくる機会を提供してくれた。卒業したあとになってわかる。友達づくりがしやすい環境を与えられていたのだと。

 

恥ずかしいことだが、大学生のときは、「いつまでも中学校や高校の友達とばっかりとつるんでるひと」というのを馬鹿にしていた。地元にべったりなマイルドヤンキー的なやつだと思っていた。たぶん、大学進学を機に上京したぼくは、高校の友達はほとんど地元で進学・就職をしてしまって、どうしても大学で新しい友だちをつくらなくてはいけなかったので、上述したようなひとを馬鹿にすることで、自分を保とうとしていたのかもしれない。

 

でも、いまならかれらの心境がわかる。学校や大学を卒業したあと、ぜんぜん友だちできないもん。友だちってどうやって作ればいいのか、いまになって分からなくなっているのだから。

 

君の友だち

君の友だち

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それなりに努力はしてきたつもりだ。アプリやSNSを使ってみたり、彼氏とお互いに友だちを紹介し合ってみたり、そこで出会ったひとたちと読書会をやってみたり、ゲイの交流会やサークルに参加してみたり*1。いい出会いもあったが、なかなか長続きするような、お互いを大切に思えるような関係にはまだいたっていない。

 

まあ、ぼくにも原因はある。それは大いにある。もともと「暇さえあれば誰かと遊びに行きたい」みたいな性格ではなくて、ひとりで本を読んだり映画を観たりして充足できる。いまいる友達と数ヶ月に1回ずつ遊んでいれば満足してしまうし、これを言ってしまうと元も子もないんだけれど、人間関係や集団行動がもともと得意なほうではないし。

 

でも、このまま進んでいくとどうなってしまうのか、考えるとこわい。友だちを少しずつ失っていって、人間関係が狭まっていって、やがて孤立してしまうのではないか。そうして残った友だちや彼氏と共依存になってしまうのではないか。彼氏と大きなケンカしたときに、仲を取り持ってくれたり、支えてくれたりするひとはいてくれるだろうか。そんなことばかり考え続けている。

 

学校や大学を卒業したあとの友だちづくりって、どうしたらいいんだろう。これから探っていかなくてはならない。いまの友だちを大切にしつつ、新しい関係も築いていきたい。試行錯誤していきたい。絶望しているわけではないが、でもちょっと、途方に暮れている。

 

君の友だち

*1:必ずしもゲイの友だちがほしいというわけではないのだが、じゃあゲイじゃない友だちを作るとなると、なおさら「どうやって?」と思ってしまう。自分がヤバイやつに思えてきた。