おさむです。
先月くらいから、同性の恋人と同棲するための部屋探しを続けています。やっていくうちに、「思っていたよりずっと大変だ」ということがだんだんと分かってきて、こんなツイートをしたところ、ちょっとだけバズりました。
同性の恋人と不動産屋へ行き、窓口でカミングアウトしたとしても、「大家に古い人が多いので」などと言われて、友達同士のルームシェアという体で物件探し・申し込みをしなくちゃいけない。その上、友達同士のルームシェアを受け入れている物件・大家はかなり少ない。
— 元気のないおさむ (@nigenigeOsamu) 2020年6月28日
この記事では、ここ数週間の部屋探しのまとめ(現状確認)を行って、課題や難しさを整理しておこうと思います。
- 不動産屋でカミングアウトをするかどうか
- 同性カップルは嫌な客?
- 友達同士のルームシェアはかなり厳しい①選択肢が少ない
- 友達同士のルームシェアはかなり厳しい②条件をきつくされることも
- 同性カップルだと明かして物件探しをしたほうが良い?
- おわりに——ファッキュー・婚姻制度
不動産屋でカミングアウトをするかどうか
インターネット上のサービスなどを使って物件を探してみて、良さそうなところを見つけたら、まずその物件情報を掲載している不動産屋へ連絡を取るか、直接店舗へ向かうでしょう。
同性カップルで部屋探しをする上で、最初に問題になるのは、ここでカミングアウトをするかどうかではないでしょうか。不動産屋の担当者だけでなく、周りにいる客にも知られてしまうかもしれない。ホモフォビックな言動に晒されてしまうかもしれない。そのような状況でカミングアウトをするのはなかなか厳しいことだと思います。
さて、カミングアウトをしなければ、友達やいとこ同士のルームシェアという体で部屋探しをすることになります。一方で、先のツイートにも書いたように、カミングアウトをしたとしても、「大家には古い人が多いから」「世間体とかもあるので」などと言われて、友達同士のルームシェアという体での部屋探しをオススメされます*1。
同性カップルは嫌な客?
不動産屋がこのような提案をする背景には、一説によると、「同性カップルであることを大家に知らせて物件探しをするのは難しそう=非効率そうだから、不動産屋が勝手に断っている可能性がある」とのこと*2。
非効率でいうと、ぼくらも実際に不動産屋に行ったところ、あとからやって来る異性カップルがサクサクっと部屋探しをして内見へ飛び立っていくのを横目に、何時間もかけてようやく2〜3件の候補が見つかる、という体験をしました。こんなに非効率で、嫌な客だろうなあと思って、こんな記事も書きました。
それでも時間と労力をかけて部屋探しに付き合ってくれた担当者の方には、感謝の気持ちがありますが。
友達同士のルームシェアはかなり厳しい①選択肢が少ない
話を戻して、カミングアウトをしたにせよしていないにせよ、友達同士という体でルームシェア可の物件を探すと、次なる試練が待ち受けています。
それは、「同性の友達同士でルームシェアができる物件は非常に限られている」ということ。友達同士だと、ケンカなどしてすぐにどちらかが家を出て行ってしまい、家賃を支払えなくなるケースが少なくないので、大家が忌避するらしいです。
そのため、「二人入居可」と書かれている物件であったとしても、「ルームシェア可」との記載がなければ審査が通らないだろうと判断されることが多かったです*3。また、「ルームシェア可」と書かれていても、「兄弟ならオッケーだけど、友達同士は不可」というところもありました。どんだけ警戒されてんだ…。
友達同士のルームシェアはかなり厳しい②条件をきつくされることも
試練はまだ続きます。友達同士で入居できる物件を見つけたとしても、それでもまた警戒され、入居における条件を追加されたりすることがあるのです。
例えば、これらは実際に体験した例ですが、「半年以内に退去すると違約金が発生」というところを「2年以内に退去すると違約金が発生」という風に変えられたり、保証会社と契約しているのにそれとは別に連帯保証人をそれぞれ立てなくちゃいけなかったりする。
大家が警戒して、このように条件を追加したりきつくしたりするのです。すべては大家の裁量…。
同性カップルだと明かして物件探しをしたほうが良い?
こんなに大変なのだったら、いっそ同性カップルだと大家に伝える前提で部屋探しをしたほうがいいのではないか? とも思います。先のツイートへのリプライで、そのようにして探したというひともいました。
また、いまはLGBTの物件探しを手伝ってくれるサービスもあるみたいです。
ぼくはまだ利用したことはないのですが、今後、部屋探しが難航するようだったら、一度相談してみたいなと考えています。
おわりに——ファッキュー・婚姻制度
同性カップルで部屋探しをする難しさについて、現状をまとめてみました。当然、これがすべてではないでしょう。このまとめは、あくまで「ぼくの体験したことのまとめ」です。
この体験を通して、差別というものを改めて噛み締めています。ホモフォビックな社会。異性カップルと同性カップルとの間の不平等。婚姻制度が孕む不平等。などなど。
社会の不平等が是正されることを望むとともに、サッサと部屋決まれと思います。
<追記>
お部屋決まりました。